2018 エルステ・バンク・オープン (オーストリア ウィーン) 室内ハード 錦織圭 vs K・アンダーソン
錦織圭 vs K.アンダーソン 0-2 (3-6,6-7(3-7))
1stセットはアンダーソンの1stサーブが入らず、ラリー戦になる。
ラリー戦は錦織だが、アンダーソンも止まったボールになると深いボールを打ち、
錦織を苦しめた。ただ、動かされると弱い。
アンダーソンの2ndサーブのポイント獲得率が低かったのは、ラリー戦になるとポイントを取れなかったからだろう。
しかし、1stサーブが入ればほぼ(90%)ポイントにできるので、錦織を押し切った。
錦織は、ブレイクされたゲームで、最後の方はデュースサイドの1stサーブが入らなかった。
アンダーソンは2ndサーブのリターンミスが目立った。錦織のボティサーブが多かったのも原因だが。
2nd set
2ndセットはどちらも簡単にキープするゲームが多かった。
錦織は体勢さえよければ、ラリーを制していた。
アンダーソンはアンフォースドエラーが多く見ていてつまらなかった。
マッチポイントでお客さんの1人が錦織と声をかけていたのはいい証拠だろう。
4ゲーム目の30-30、アンダーソンの2ndサーブで、いいワイドサーブが入って、ポイントを取ったあたりが、この試合を物語っていた。
つまり、2ndサーブでもなりふり構わず、サーブで押し切れた事が。
この後のアドサイドでポイントを取っていたので、いつもなら、ブレークしていた。
試合が終わった後の表情に悔しさがにじみ出てた。
2018 エルステ・バンク・オープン (オーストリア ウィーン) 室内ハード 1回戦 錦織圭 vs F. ティアフォ
錦織圭 vs F.ティアフォー 2-1 (7-6(3),5-7,6-2)
1stセット
ティアフォがミスが多いパワープレイヤーかと思ったら、意外とストロークが安定していて、ロングラリーでとれず、エラーも多く、ブレイクできない。
ストロークで押していたのはティアフォー。
だが、サービスは好調でキープをしっかりする。
リターンをセンターに集めている場面もあった。これは2ndセットでも続けていた。
2ndセット
ティアフォの1ゲーム目の1stサーブの確率が悪く、先にブレイクはしたが、
ティアフォのフォアに力があり(特にフォアのクロス)、ラリーでポイントがとれない。
そのことで、ブレークされ返されてしまった。
お互いにサーブがよく、ブレイクポイントになることが珍しかった。
リターンもだいぶよくなっていたので、徐々に対応してきていたのかもしれない。
3rd set
3rdセットになり錦織が対応し始める。
ティアフォーは1stサーブの確率が高かったが、今まで、反応が悪かったワイドサーブのリターン、ラリーの中ではフォアのクロスに対応していた。これによりブレイクをする。
別のブレイクしたゲームでは、ロングラリーでも崩れず、深いボールをきっちり打ち、ブレイクに成功した。
ティアフォはリターンが課題。
錦織の1stサーブがそれほど入っていないのに、2ndサーブのリターンでミスが多く見受けられた。
2018 上海マスターズ 決勝 N. ジョコビッチvs B. チョリッチ
ノバク・ジョコビッチ(2) vs ボルナ・チョリッチ(13) 2-0 (6-3,6-4)
1st set
この試合の立ち上がり、ジョコビッチは今大会サービスゲームを落としていない好調さをみせつけ、順調にサービスゲームをキープする。
チョリッチも好調なサービス、攻撃的なフォアハンドを見せつける。
ジョコビッチの鉄壁の守りからロングラリーになり、ジョコビッチがスライスを駆使することで、徐々に、ジョコビッチのペースになる。
チョリッチはそのせいで、深く打とうとしてアウトするミスが見られた。
ジョコビッチはセンターに多く集めていたので、チョリッチのフォアでの打ち抜きが鍵になりそうだ。
2nd set
チョリッチは2ndセットも最初はバックに集めていたが、ポイントが取れず、これではイカンとなり、展開を積極的に、力強く打つ、ネットに詰める、サーブでの工夫もあり、なんとかキープしていた。(そのぶんミスが増えていたが)
ファーストサーブが入ると、押せていたので、3球目攻撃が鍵になりそうな試合展開になる。
5-3以降は前述に書いた事を実行していたが、アンフォースエラーも多く、ジョコビッチがストレートで勝った。
チョリッチは、力強いサーブとフォアハンド、そして優れたフットワークでジョコビッチを苦しめ、ジョコビッチに多くのプレッシャーを与えたが、ジョコビッチは、より一貫したプレーを展開し、力強いサーブとフォアハンド、そして優れた動きでチョリッチを上回った。
ジョコビッチは、「本当に良い試合だったし、最高のプレーができた。ボルナは素晴らしい試合をしてくれた。」と語った。
総評
2018 上海マスターズ 準決勝 SF R・フェデラーvs B・チョリッチ
ロジャー・フェデラー(1) vs ボルナ・コリッチ(13) 0-2 (4-6,4-6)
フェデラーは、1ゲーム目にいきなりブレークされる。前日の錦織戦の影響からか体が少し重そうに見える。
その中で、フェデラーは3球目以内の攻撃が鍵になりそうだ。
チョリッチはセンターからの打ち分け、そして、フェデラーのバック狙いを行った。
これが上手くいき、特にフェデラーのバックに集めたことは効果的だった。
また、ロングラリーの際にチョリッチが粘り、イージーミスなどもあり、ポイントを失った。
フェデラーも悪いなりに何とかキープをして、4-5まで持ち込んだが、
しかし、今日の勝者はチョリッチ。
サーブのフリーポイントを奪える力強いサーブも含め、1stサーブの確率、1stサーブのポイント獲得率、2ndサーブのポイント獲得率が高く、そして優れたフォアハンドとフットワークでフェデラーを圧倒し、勝利を収めた。
そして、ジョコビッチの待つマスターズ決勝に初進出を果たした。
記者会見で、フェデラーは、チョリッチのプレーを称賛した。
「彼はボールにパンチがあったし、サービスも彼のほうがよかった。そうなると、この速いサーフェスでは絶対的に強い。」とフェデラーは語った。
2018 上海マスターズ 準々決勝 QF R. フェデラーvs錦織圭
錦織圭 vs R. フェデラー 0-2 (4-6, 6-7(4))
錦織は第1セットの第1ゲームにブレークを許す。
お互いがエースかミスかの試合展開に。
フェデラーはこれでいいが、錦織はこのミスに付き合ってはいけない。
7ゲーム目の錦織サービスから錦織が、徐々にペースをつかみ始める。いいフォアの逆クロスが2本あった。
錦織は1セット目を失ったが、フェデラーのバックハンドのミスが多い事と錦織のネットプレイでの得点率の高さが要因となり、2セット目も先にブレークされるが、その後ブレークバック。
タイブレークまで持ち込みはしたが、フェデラーが1試合通じてサービス、ネットプレイなどの攻撃的なテニス(ラリー回数で、言えば3回未満のショット、フェデラーの方がアンフォースドエラーの数は多いが、ウィナーの数では錦織よりも多い)で押しきり、見事ストレートで勝利した。
錦織はブレークバックをし、食らいついたが、フェデラーはエースや1stサーブ獲得率で優位に立つことで、錦織を苦めた試合であった。